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僕は食堂でも囲まれます
入学から一ヶ月経って生活に少し慣れ始めると、一年生も昼食に全校生徒が使う食堂を使って良いことになる。
今まで通りΩ教室棟の中の食堂で食べることも可能だ。
僕は、あれから会えていない城之内くんに会ってみたくて、亮一とクラスの何人かを誘ってその食堂に行くことにした。
皆んなに紛れていれば、注目されないだろうと思って。また囲まれてしまうと探せなくなってしまう。
亮一は嫌がってたけど、こっちの食堂の方がボリュームあるよって言ったらあっさり了承してくれた。
「ハル、俺の後ろに隠れてなにしてんの?」
亮一が不思議がる。
「しっ!僕の名前呼ばないで。」
「変なやつ。」
Ω教室棟から、他の学年の先輩方も出てきた。よしよし、この集団に紛れてっと…。
無事に食堂に着いた。
「すげっ!色んなのある!!」
亮一は目を輝かせている。
そこはショッピングセンターのフードコートのようになっていて、Ωの給食とは全然違っていた。
それにしてもすごい人数。こんな中から城之内くんを探すのは厳しそうだな。
僕は、うっかり顔を上げてキョロキョロと人を探してしまったため、αの皆様方に見つかってしまった。
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