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みんな僕に構ってくるんです
入学式、その後の簡単なオリエンテーションと給食を終えて部屋に戻った。αの生徒は、この後みっちり授業が入ってるけど、僕達Ωは初日はこれで終わりだった。
入学式である程度狙いのαを見つけようかと思ったけど、人多すぎてそれどころじゃなかったなあ。
僕は、ジュースを飲んでブレザーの制服から私服に着替えようとしたところ、亮一が訪ねてきた。
「ねえ、ハル!学校の中探検しない?」
「ええ!?勝手に出歩いていいんだっけ?」
「夕食まで自由時間だし、他のαは授業中だろ?別にいいんじゃない?」
「そっか、じゃあ行こう!」
外したネックガードを再び付けて、亮一と部屋を出た。
「俺、パンフレットにあった噴水広場に行ってみたいんだよね。」
「αの教室棟の近くの?」
「そうそう!αどもがお勉強中の間に堪能しようぜ!」
学生の憩いの広場にある噴水は学校の中にあるものとは思えないほど立派で、一番高い噴水は5mはあるだろうか。
その周りに大小さまざまな噴水がある。
僕と亮一はついはしゃいでしまって水飛沫をあびる。
すると、広場に一クラス分の生徒がやって来る。
「げっ!あいつら1年のSSクラスのやつらだ。」
亮一が顔を顰めた。
ネクタイの色は一年の色で、下の方に紺の横縞が2本入っているのが、αの中でも特に優秀とされる者が入れるSSクラスの証だ。
新入生オリエンテーションで、担任教師が学校の中を案内してるらしい。
早速SSクラスの人に会えるなんて運がいいなぁ。僕は心の中でニンマリとする。
彼らをこっそり見学しようと思ったのだけど。
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