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改札を出る。真緒ちゃんがバス乗り場に向かうのを見届けて、葛西くんを探す。人波の中でも、頭が飛び出しているのですぐにわかった。小走りで彼の後ろに近付く。
何で遅くなるのか確かめたかった。遅くなった二日とも、雪が降る日だった。今日も遅くなるとは限らないけど。
葛西くんは歩幅が広い。彼との間隔が開くと走って狭めた。けれど予想に反して、どこにも寄らないで学校に向かっている。見当違いかと思っていると、脇道にそれて裏山へ向かった。そこには学校を見下ろすように公園がある。
新雪の上、葛西くんがつけた広い歩幅の足跡に、私は大股になって足をはめていく。始めは思い切り足を伸ばしていたけれど、そのうちコツがつかめてきた。前の足をはめると同時に後ろの足をサッとぬくようにしたら、楽に歩けるようになったのだ。
あはっ、うさぎがはねてるみたいやん。
ふと顔を上げると、葛西くんが振り返っていた。
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