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けれどそれはほんの数秒のことで、恋はカレンの白衣姿を思い浮かべてしまう。
ーーええ!? カレンってば、お医者様だったの? なんか意外。でも、白衣とかすっごく似合ってそう。
むふふ、と気色悪い笑みを浮かべつつ妄想の世界にトリップしていた。
そんな恋の反応を僅かに首を傾げて、しばし怪訝そうに窺っていたカレンは、ハッと何かを思いついたふうな表情を浮かべた直後。
「恋ちゃん。酔ってて意識が混濁しちゃってるのね。大丈夫よ。今、楽にしてあげるから」
えらく真剣な声音が恋の耳に届いたときには、何か大きな勘違いをしてしまっている様子のカレンによって、身につけていたシャツのボタンをあっという間に、ひとつ残らず外されてしまっていたのだった。
ちょっと動いただけでシャツがはだけて下着が外気に晒されてしまいそうだ。
ーーいや、いや、この際そんなことはどうだっていい。いや、よくはないけど。今はカレンに見られてしまうことの方が大問題だ!
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