女装男子とまさかの熱夜!?

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 それでも突っ走ってしまわないように、他の誰でもない恋のためだと、カレンは己の中の激情を必死に抑え込もうとしていた。そこに。 「私のことも、カレンにもっともっと知ってほしい。だからお願い」  潤みに潤んで、通常よりも十割増しの、艶めかしい恋から、上目遣いを駆使した可愛らしい仕草で、何とも可愛すぎるお強請り攻撃を喰らってしまっては、カレンは一溜まりもないのだった。  どうやら恋から喰らってしまった言葉には途轍もない威力が秘められていたらしい。 「あー、クソッ! 煽ったのは恋だからな。酒に酔ってただとか、覚えてないなんて、そんなこと言わせないからなっ。おい、わかってんのか?」 「うん」  脊髄反射的に、喜び勇んで即答したものの、酔っている恋には、そんな自覚などあるはずもない。  ましてや、無邪気にとびきりの笑顔まで綻ばし、カレンのことを最大限に煽っているという自覚など、まったく持ち合わせてなどなかった。  
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