女装男子とまさかの熱夜!?

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 はじめて味わう甘美な快楽に犯されているうち、おかしな感覚に囚われていく。いつしか。  ーー今すぐに、カレンの長い指で奥の深いところまでグチャグチャに掻き乱してほしい。 なんともはしたない欲求を抱いてしまっていた。  自覚した途端、凄まじい羞恥に襲われ、全身が煮え滾る。  カレンの愛撫によって、膨れに膨れ、業火の如く滾りに滾った、劣情のマグマが今にも爆発してしまいそうだ。  恋は無意識に顔を両手で覆い隠していた。  と、同時に、胸に顔を埋めていたカレンが身を起こす。  そのことに寂しさを覚えてしまった恋が戸惑っていると、頭からすっぽりと包み込むようにして、カレンによってふわりと包み込まれていた。  たちまち羞恥も戸惑いも不安も跡形なく霧散する。 「恋、隠すな。俺に知ってほしいって言ったよな。だったら俺に何もかも見せろ。この俺が何もかも全部引き受けてやる」  代わりにカレンの傲慢としかとれない口吻とは裏腹に、恋の抱えているものを見透かしてでもいるかのような言葉に、カレンのあたたかな体温と一緒に優しさがじんわりと伝わってくるようだ。
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