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プレス
お仕置って言葉を知ってる?――
前戯が終わり、うつ伏せになっている僕の耳元に唇を寄せて問いかけられた言葉。
ただでさえイク寸前まで攻められていたのに、耳に唇が触れれば、ダイレクトに大好きな声が鼓膜に響いてきて、背筋がゾクッと震える。
「どうしたの?」
「何度も言ってるのに、どうして駿介は止められないの?」
「な、にを……?」
うつ伏せの体を後ろから覆い被さるようにホールドされて、動けない。
「他の誰かに笑顔を振りまくなって、言ってんじゃん……」
「ちょっと待って……僕はそんなことしてない」
「無意識なんだったら、もっと許せないんだけど……」
「そんなこと言われても……」
「全部俺だけでいいじゃんって思うんだけど、足りないの?」
耳元にあった唇が首筋へと移動して、首に息がかかるだけで、自身の体が反応する。
さっきまでの余韻が残っていることもあり、再び硬さを取り戻していく中心部に、思わず内腿を擦り合わせていた。
「そのままじゃキツイんじゃない?」
「あっ……」
うつ伏せのままだった体がくるりと回転させられて、目の前に大好きな人の顔がはっきりと形を現した。
それだけで膣の奥がズクンと疼く――……
「ねえ、俺だけじゃダメなの?」
「そんなの……ダメなわけないじゃん……」
「じゃあ、もう俺だけでいいじゃん……」
ゆっくりと顔が近づいてきて、そっと瞼を閉じれば弾力のある唇が触れる。
そのキスがだんだんと深くなっていき、夢中で舌を絡めれば、お互いの口端から荒い息深いが漏れ始めていた。
「修也……好きだよ」
「俺も……好き……」
あっという間に気持ちを言葉にさせられてしまうけれど、どんなに嫉妬深くても僕は翔真が好きなんだ。
僕たちの出逢いは偶然だった……夜の街で絡まれているところを助けてもらったのがきっかけで、行く宛てのなかった僕を連れ帰ってくれたのが翔真。
会社を設立したばかりだった翔真の好意もあり、今はそこで働かせてもらっている。
ただ……時々こうして嫉妬深いお仕置が待っている。
仕事でペアを組めば、必要以上にその人と関わるし距離が近くなるのは仕方のないことなのに、それが気に触ってしまうみたいだ。
普段はキリッとしていて何でもスマートにこなす慕われる上司なのに、僕だけに見せるこの嫉妬深い独占欲丸出しの姿が堪らなく特別感を感じるし、その時に与えられる快感は計り知れないほど気持ち良い。
少し開いた足の間に正座に近い体勢で体ごと入り込んでくると、ゆっくりと正常位で挿入される。
前戯の余韻が抜けきっていない体は、それだけで奥深くをズクンと期待させて、大きくなっている翔真のそれをしっかりと呑み込んでいく――。
「うっ、あぁっ……」
「あっつ……」
グググッと進められる度に内襞に擦れて自然と腰が浮き上がってしまう。
律動が続けば、それに合わせるように自身も動いてより快感を求めに行く――。
「あっ、あっ……」
夢中で翔真の首に腕を回し、肌が密着するほど抱きつけば、翔真が脚の下に腕を入れてマングリ返しの形にし、身体をより一層前に傾けると、膝立ちから完全に立ち上がり、両手を床につけて、大きな四つん這いの体勢になった。
「うあっ……あっ……」
最奥まで挿入されたペニスがお腹の裏側にある性感帯まで届いて、律動する度に擦れるそこがあっという間に俺を絶頂へと導いていく――……。
この体勢は長く保つのが大変ということもあり、翔真がさらに前へ倒れ込むようにして肘をつくと、もっと奥へと突き下げられた。
「あっ、あっ……ふか……い……」
思考がおかしくなるくらい律動が続き、もう上手く声も出せなくなっている。
「んっ、あっ……」
「どう? 深いとこ突かれるの……?」
「あっ……う、ん……きもち……い……」
「もう、ガクガクに震えてんじゃん……」
「あっ、あ……ん……ああっ……」
限界が近づいているのが、全身の震えで感じ取れる。もうダメ――……出そう――……
そう思ったと同時に、翔真の動きが一気に加速していく――……。
「あぁっ……あんっ、あっあっ……」
「ほらっ、イクぞ……イクッ……」
グッと突き下げられ最奥まで到達すると同時に、ビクンと中で弾けた感触がして、ドクドクと生温かいものが体の中に広がっていく――……。
自分の先端からも勢いよく白濁が飛び出して、翔真の体を汚していた。
力なく横になっていると、優しくおでこにキスが降ってくる――
目の前には愛しい人が僕を見つめて目を細めて微笑みながら髪を梳いてくる。
この瞬間が本当に愛おしくてたまらない――
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