記憶の店、プロセチカ。

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その人は私が返事をしないので、もう一回、 「…いらっしゃいませ……。」 とボソボソ言った。 私は「こんにちは……。」と言って店の中に入った。 すると……「きゃっ!」蜘蛛の巣が顔に張り付いた! うえぇぇぇぇ………。 店はどうだろうと、関係ない! 私は勇気を出して言った。 「新聞の広告を見て、来た者です。」 すると、店の奥にいた人はこっちに来た。 近くで見ると、黒いフードを被っていて、髪の毛は長く、オパールの様な色をしていて、髪に右目は隠されていて、左目だけが、私を見つめていた。 そして、「そうですか。どうもありがとうございます。」 と言って、私を手招きした。 その人の方へ行くと、そこには綺麗な石が沢山あった。 宝石だろうか? 私が「これは?」と聞くと、その人はこう言った。 「記憶の欠片ですよ。お客様はこれを探しにきたんでしょう。」 そう言って、左目で私を見ていた。
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