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雲の上を登って行くと大きな扉が姿を現した
「ライ、ココは何処なの?」
「異世界の扉だ」
「異世界ってアノ異世界?」
「他にあるかよ」
「アハハ、アホや」
「うるさいゴンタ!」
ゴンタを降りると、白い大きな扉がゆっくりと
開いた
ギイ〜ギイギイと開いた中はタダの野原が
広がっていた、建物も山すら無い
そこに真っ白い長い髪と髭を伸ばした
まるで、仙人の様なお爺さんが、長い杖を持ち
立っていた
優しそうなお爺さんではあるが、眼力の鋭い
目に身動き出来ない様な気がした
「来たかライ、元気そうで何よりじゃ」
「師匠お久しぶりです」
ライはすぐさま片膝を立て座り頭を垂れた
私も慌てて正座しお辞儀をした
「ん!お前が夕霧か?
なるほど教えがいが有るのう」
「は、初めまして夕霧と申します」
「硬い挨拶等良い、早速腕前を見せて貰おう」
「ええ〜腕前と言われましても....」
突然魔物の姿が現れた
私は咄嗟に身構えた
「リン来た!我が炎の剣よ我に力を!」
青い炎が全身を包み込み込んだ
剣は紅い炎の剣となり燃えている
魔物が飛び掛って来た
剣を振り下ろした、ズブっと鈍い音をたて
魔物が倒れた
「一撃必殺剣じゃの次!」
大きな体から、手裏剣の様な物が一斉に飛んで来た
幾つかバリアに当たった
尽かさず剣を回すと炎の輪が、手裏剣を弾き飛ばした
「輪炎舞剣じゃの」
大きな体が長い手で掴み掛かって来た
咄嗟に飛び上がり腕を切り落とし、真上から頭の
真ん中に剣を突き刺した
「炎塔刺剣じゃのうむ、もう良い」
「はい、師匠様
我が炎の剣よ戻れ
ハアーハアー息が苦しい」
「体力を消耗し過ぎじゃ
炎と一体化しておらん、呼吸すら合っておらん
先ずは、呼吸の鍛錬から始める
死ぬ程の覚悟は出来ているか?」
「はい!リンの為にも、そして苦しみに喘いでいる者達を1人でも多く救いたいのです」
こうして血の滲む程の過酷な修業が始まった
毎日、朝から夜まで、永遠と続くのだ
「負けるな私!
リンを指輪から解放してあげたい
そして家族になる!
沢山の霊達を救い、苦しむ人を救うんだ!」
強い決意で修行に励む夕霧
そう私は霊媒師、夕霧なのだから......。
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