乾杯の後に…

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「いいんですよ…アタシは。むしろこう言った場所に慣れちゃってる人って、好きじゃないんです」 自分でも、イヤらしい言い方をしている…と思った。 「峰村さんって、真面目なんですね…」 この人に「真面目」と言われるなんて、いったいどんな堅物女と思われてるんだろう。つい笑ってしまいそうになる。 「本当に、なんか他の女性達と違って、落ち着いて見えるんです…峰村さんって。決まった彼はいないんですか?」 「アラそう? そんなに年取って見えるのかしら」 ここまで来て、まさか員数合わせで駆り出されている…とは言えないから、とりあえず誤魔化しておくしかない。いや…美香達がうまくいきそうな状況となってしまった以上、ここは完全に騙してしまうしかないかも…。 「いえ、そう言う意味じゃなくて…。スミマセン…なんかうまく言えなくって。でも前回の時から、おっとりしてるけどキレイな人だな…って思ってました」 「ウフ…一応は褒めてくれてるの? うれしいな…。口ばかりうまい人に言われるより、ずっといいよ」
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