乾杯の後に…

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男と女の間に友情は成立するか…。そんな疑問も通り越して、彩にしてみれば大学時代の仲間達と同じく大切にしたい存在となっていったようだった。 そんな彩の気持ちを、紘一は裏切らなかった。「逢いたい」…紘一とのメールのやり取りにその一言は度々登場する。彩もけして逢いたくない訳ではなかったし、言われれば嬉しいから応えてあげたくなる。 ふたりは毎回、ごく自然に逢う約束をして、一緒に食事をし、定番コースのように個室カラオケへ行った。判で押したように毎回二時間。個室に入ればふたりの間で合意が成立しているかのように、無言のままキスをした。最初は軽く唇を触れ合わせる程度。これは挨拶…彩はそう思うことにしていた。けれど数曲も歌うと、じきにそれだけでは物足りなくなる。互いに舌先で相手の舌に触れ合い、絡め合ってディープキスになった。
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