乾杯の後に…

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「もしかして、この可哀想なバツイチの独り者の救済に、立候補してくれてるわけ?」 咄嗟に粋な応え方が見つからず、つい冗談めかしてしまう。 「ずっと立候補してたんですよ…この店で聡さんとカウンターを挟んで話すようになった頃から。ダメですね~…そんなに鈍いからあんないい奥さんを逃しちゃうんですよ」 「それで今度の彼女は、どうしたら引き留められる?」 「アハ…放っておくと、今回も逃しちゃうことだけは確か…ですね」 ■男と女の物語に終わりはない。なぜなら人間は同じ過ちを繰り返す動物だから…。懲りもしないで、幾度も、幾度も…。                        了
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