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「はい、オジサンとオバサンから、お母さん想いの君達にプレゼント。しっかりと持つんだよ。ちゃんとこのオジサンにお礼を言いなさい。それから今日はもう、お家まで走っちゃダメだからね」
「ハ~イ、ありがとうございました」
ちょっとオシャマな言い方が、またかわいい。こんな姉弟のような子どもが欲しかったんだ…。数年前まで思い描いていた夢が甦ってくる。
「このお店の方にも、お礼を言うんだよ。半分はこちらが出してくれたんだ」
「ありがとうございました」
女の子がペコッと頭を下げて言うと、男の子もつられたように「アリガトウゴザイマシタ」と頭を下げる。
今度は女の子が大事そうにワインの袋を抱えて、小走りに店を出ていった。
通りに出て子ども達の後ろ姿を見送っていると、外で待っていた彩が肩をすくめて言う。
「変わらないのね…」
「相変わらず、お節介だって言いたいのかい? だけどいい子達だったよ…」
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