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「メシ喰ってる時間があったら、仕事を進めてるね。気が付くと丸一日、何も食べてなかったりしてさ…。ホントに想い出してみても前の晩からコーヒーしか口にしてないんだよな。でもウチの雑誌、後少しで発行部数が社内でトップになりそうなんだ…。こうなると倒れてる暇もないよね」
「そんなこと聞いてるんじゃなくて、あなたの身体のことを聞いてるのよ。身体壊しちゃったら仕事なんかいくらうまくいってたって、意味ないでしょ!」
他に訊ねることがなかったから仕事のことを話題にしただけなのに、なぜこんなにイラ立ってしまうんだろう…。彩自身も不思議だった。
■結婚生活では、相手に「思い遣り」を求める以上、「余計なお世話」も付いて廻ることを覚悟すべきである。
結婚したら友人達や知り合いを家に招いて、月に一度はホームパーティを開く。それが彩の夢だった。
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