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彼は告白した翌日から毎日店の前を通って学校へ登下校し始めた。そして、挨拶をしていった。時々花を買ってくれた。
「ありがたいけど、毎回高校生が花を買ってるのは高いから心配だよ。」
「バイトしてるので、大丈夫です。」
「だからってバイト代を僕の店の花に使うのはダメだよ。」
「母さんは家が華やかになって喜んでますから、大丈夫です。」
「大丈夫じゃないよ。止めてよ。もう。あ、バイトって何?」
「カフェの店員です。」
「高校生の店員じゃそんなに貰えないでしょ?」
「まあまあです。」
「じゃあ、やっぱりお花買うの止めようよ。」
「止めるけど、会いにきてもいいですか?挨拶くらいいいでしょ?」
「それくらいなら…。」
そして、彼は笑顔を見せた。
可愛らしくて胸がキュンとした。
でも、好きになっちゃいけないのに。
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