興味がないにもほどがある

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興味がないにもほどがある

 親なら普通忘れることのない「あれ」を、旦那は覚えていませんでした。  職場で書く書類に家族のことを書くことなんてよくあることでしょう。  日中、急に電話がかかってきて、一体何事かとドキドキしていました。過去に「仕事行かない、もう家に戻っている」と電話がかかってきたことがあるので、変な時間帯に旦那の着信があるとドキッとします。(その後、仕事辞めました……) 「子供の生年月日教えて」  ま、まぁ、誕生日は覚えていても、西暦が分からないとか……かなと思っていたら、 「西暦?」 「ううん、誕生日も全部」  え……、誕生日覚えてないんかい……。  覚えてないのもビックリだが、まあ旦那なら仕方ない。と思って、三人分伝えました。 「あと、漢字教えて」 「は? 何の?」 「名前」 「は⁉︎」  旦那は子供の名前の漢字がわからないと言うんです。 「長女と長男は分かるんだけど、次女の漢字がわからん」  と言うんです。マジかーーーーー! 「名前を呼ぶことはあっても、名前書くことがないから覚えれない」  んなことあるかーーーーーーー!  前に書いたとおり、私の常識を覆すようないろんなことがあるので、少々のことでは驚かなくなりましたが、この件だけは「嘘でしょー!」って言っちゃいました。  そんなに子供に興味ないのか。通知表も見られて怒られたくないので、言われるまで見せません。というか、見せてとも言いません。なので、もう何年も旦那は通知表を見ていないです。  長女が行ってる高校は知っていても、学科までは知らなかったり……。  長男は一つだけエクボができるのですが、旦那は知ってるかどうか……。まさか気付いてないとかないよね。と、子供と言ってたのですが……。  そのまさかは現実となりました。旦那は長男が産まれて十五年後に、エクボができるということを知った……。  発達障害のある旦那と生活していく、とはこういうことです。 「分かる分かる! 男の人って、母親と比べるとあんまり子供に興味ないよね〜」  なんて、ママ友は言いますが……。そんなもんじゃないんだよーーー! と、声を大にして言いたい。
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