ひまわり畑と降り注ぐ雨と優しい君の声

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わたしってば初めて会った人の顔を見つめてしまっているじゃないのと思い顔を逸らそうとしたその時、男性と目が合い思わず見つめ合う形になってしまった。 うわーっ、どうしよう。ちょっと焦ってしまった。 「あの、ベンチが一つしかないので隣に座っても構いませんか?」 「へっ! 隣ですか?」 わたしはびっくりして素っ頓狂な声を上げてしまった。 「あ、はい、お昼ご飯を食べようと思いまして」 見ると、男性の手にはビニール袋が握られていた。そのビニール袋をよく見ると、パン屋さんのビニール手提げ袋だった。そして、『ベーカリーミナミ』とロゴ入っているではないか。 わたしのパンが入っているビニール手提げ袋にも『ベーカリーミナミ』のロゴが入っている。 「あの……そのビニール手提げ袋ベーカリーミナミですね」と言ってわたしはパン屋さんのビニール手提げ袋を男性に見せた。 「わっ、ベーカリーミナミ!」 男性はびっくりしたように目を見開きそして、柔らかい笑みを浮かべた。その頬にはえくぼができた。 素敵な笑顔だなと思った。
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