ひまわり畑と降り注ぐ雨と優しい君の声

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わたしの名前は漆島(うるしま)日真莉(ひまり)。二十三歳だ。 日真莉という名前は両親が太陽のように明るい女の子になりますようにと願いを込めてつけてくれた名前でお気に入りなのだけど、今のわたしはちょっと名前負けしているかなと思う。 わたしは、高校を卒業してコールセンターに就職した。まだ、この先の人生に迷っている。手に職をつけたいなと思っているけれど、思ったようにいかない。 明るく前向きになって笑いたいのに溜め息ばかりついてしまう。こんな自分のことが嫌になりまた落ち込んでしまうのだった。 だけど、今日は傘を差し出してくれた人に出会えて心がほっこり温かくなった。優しい人はこの時代にもいるのだと思うと嬉しくなった。 わたしは、そんなことを考えながら男性にもらった青色の傘を差し黄色にキラキラ輝くひまわり畑を歩いた。 きっと、良いことが起こるそんな予感がした。もしかしたらまた、あの優しい声の男性に会えたりしてね。 気がつくと、雨は止み空が晴れ渡り明るくなっていた。わたしは傘を閉じゆっくりと歩いた。
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