21人が本棚に入れています
本棚に追加
記念日にしよう
次の休み。
俺は貴史とジュエリーショップにやってきた。
この間指輪買いに行こうって言われたからな。
いかにも高そうなそんな感じのところに。
「なぁ、かなり高そうだけど」
「大丈夫やで。そんな気にせんと!ほら和行くで?」
あれから。
貴史は手を繋ぎだがる。
俺も嫌じゃないからいいんだけど。
なんとなくだけど。
貴史の奴なんか企んでる。
そんな気がするんだよな。
「和はどのデザインがいい?」
「あ、これ。ムーンストーン?」
「そうですよ。先週入荷したばかりで」
「これがいい」
「それでいいん?」
「ムーンストーンは誕生石だから」
「なら、和のにはトパーズで俺のにはムーンストーンにしようか?」
「なんで?」
「俺の誕生石のを和に持ってて欲しいねん」
指輪買って家に帰ったあと。
貴史に手紙と指輪を渡された。
・
・
・
。
「ははっなんだよ」
「俺の正直な気持ちやねん」
「和。俺とずっと一緒にいてほしい」
「俺、貴史とずっといるから」
そして。
貴史はささやきながら言ってきた。
今日は結婚記念日やって。
結婚ってまぁ、いいけど。
貴史。
俺もお前が好きだから。
俺だってお前から離れていくつもりないから覚悟しとけよ?
最初のコメントを投稿しよう!