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「遊びに?」
「うん。友達に誘われたんだ」
おじさんもおばさんもばあちゃんも声揃えて言ってきた。
「「「遊んできなさい」」」と。
「友達と遊ぶのもしないと、なっ?」
「本当にいいの?」
「遊びに行くんやったら小遣いやらんとな。ほら」
「ばあちゃん!小遣い2万毎月もらってるから大丈夫だって!」
「和威。母さんはな?あまり構ってやれないからその分なんだよ」
「充分もらってるし携帯だって持たせてくれてるし」
「何言うてんや。携帯は若いもんの必需品やろ?」
「二人ともね和威くんが親がいないからって不自由な思いをさせたくないのよ」
知ってる。
わかってるよ。
「ばあちゃん、おじさんも。気持ちだけでいいから」
「遊びに誘われたら遠慮せんと行きや?」
「和威の気持ちは嬉しいんやで?私たちの手伝いがしたい言うんはな。でもな、私らは和威に子供らしゅうして欲しいんやから」
「わかったよ。ばあちゃん」
ばあちゃんたちにはもう少し子供らしく困らせるせんか言われた。
困らせるとかしたくないんだけどな。
「マジ!?部活の先輩つーか、OBの人たちと飯食うんだ!」
詳しくはまた教えてくれるって。
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