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そして。
俺はそれが何なのか気づいてしまった。
「遊佐、どうした?」
「あ、のさ……」
「もしかして!蓮さん好きになったのか?」
成宮くんは冗談で言ったんだと思う。
「っ!?」
「え、マジ?」
「男同士だぞ?」
本気かよ!って顔された。
ばあちゃんもおじさんたちも知らないことがある。
それは……。
俺は女の子を好きになれないこと。
「しかし、お前、ホモかよ」
俺だって女の子を好きになれるならそっちの方がいいと思う。
女の子とは友達以上には見れないんだから。
それから。
成宮くんとは段々距離を置かれてしまった。
それを待ってましたと言わんばかりのタイミングで蓮さんから遊びに誘われた。
「元気ないね」
「え?あ、大丈夫ですよ」
「本当に?」
流石にあなたが好きですとは言えるわけない。
なのに蓮さんは俺にベタベタと。
スキンシップが激しいみたいで。
蓮さんを好きな俺は複雑だった。
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