佐々木蓮と和威

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蓮さんは俺と遊ぶ度にスキンシップをしてきていた。 髪に触ってきたり。 顔に触れたり。 きっと顔が赤くなっていたと思う。 「最近。成宮と一緒にいないね?」 「ちょっと避けられてて」 当然だと思う。 だって。 友達がゲイだと知ったらどうしていいのかわからないだろうし。 人によっては気持ち悪いって思うだろうし。 「何があったの?」 「……」 「和威くん?」 俺はつい蓮さんの優しさに甘えて話してしまう。 話しちゃいけなかったのに。 この時の俺はそれに気付なかった。 「驚かないで下さいね。俺、実は、女の子に対して好意を抱けないんです」 「和威くんてそっち系?」 「はい……」 引かれたよな。 「和威くんの友達は驚いただけじゃないのかな」 「きっとそうだと思います」 「和威くんが同性にしか好意抱けないって聞いて凄い嬉しいんだけど……」 嬉しい? 何で? 「和威くんは女の子が好きなんだと思ってたから」 期待しちゃいけないってわかってるのに。 もしかしたら……。 蓮さんは俺が好きなんじゃないかって。 つい、期待していた。
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