気付いてなかった僕と気付いてた彼女
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近づいてくる足音が、本を読む春木の集中を妨げる。 ため息を一つ。 悟られないように視線だけを動かして、誰がいるのか確認する。誰であろうと、友達のいない春木にとっては関係のないことではあるが、少しだけ気になった。 鈴木加奈。 春木と同じクラスの女子がそこにはいた。
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