第117章 夏の京都はめっちゃ暑い 恋も熱くてやけどする

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前に来た時の会話でその辺は分かっている。 それに、現在進行形もないらしい。 兄はシスコンでもないし、妹はブラコンでもない。そこも分かる。 謎だ。 謎ついでに、伽耶さん、その服どこで買ったんですか? 源氏鼠色のVネックのセーターで五分丈のスピーカースリーブがおしゃれ。 無地かどうかは黒のエプロンを付けているから分からないけど、多分無地。 下は何を履いてるんだ? 少し背を伸ばしてカウンターの向こうを覗き込む。 「え?どうしたの?」 伽耶さんが少し目を大きくする。 「その下が気になる」 「下?このスカート?」 少し下がると腰を捻ってエプロンの後ろ側を見せる。 身体のラインに沿うような感じの黒のロングスカートだった。 でも、似合っている。カッコいい。 「そのさらに下は?」 そう言うと、伽耶さんはカウンターから出て来て、 「こんな感じ」 と、足先を見せてくれた。 少し見える脚の先はスニーカーに細い紺のラインの入った白のソックスだった。 私がそれを見つめているので、一度クルッと回る。 「これが何か?おかしい?」 少し不安げにだけど凛とした目を向ける。 「いや、カッコいいなと思っただけ。で、そのトップスはどこで買ったの?」 ということで、ちゃっかり買ったお店を聞いたのだった。
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