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『こ、こんな感じでいいですか……?』
急に元の虚どりミッキーに戻る。
会場がドッと沸いた。面白すぎるよ美貴子さん。いや、ミッキー。今日から君はミッキーだ。
「嫌です」
反対された。
『驚いた。自分でやらせておいてなんだけど、ほんと驚いた。これほどとは。もう一度紹介、高橋美貴子ー!!』
両手を美貴子さんの方に向けてヒラヒラと振る。
会場中から再度大きな拍手が起こって、美貴子さんは頭を下げて高舞台を降りて行った。
『いやー、急に呼んでごめんね』
拍手が落ち着いて、
『みんなも知ってると思うけど、うちらは珈琲屋もやってるじゃない?それで、そっちに気を取られてライブを疎かにしがちだけどさ、彼女がしっかりライブをブッキングしてくるから、いつもみんなの前で演れるわけ。そういう高橋美貴子を女優業共々よろしくね』
と、締める。再度湧き上がる拍手が収まった後、私は元のようにMCを続ける。
それをみんなが静かに聞いてくれた後の8曲目、
『夢の雫と君の見る星空』
バラードから再開した。
上がった気持ちを優しく包むように、しっとりと歌い上げる。
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