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【第1位(13票)】
☆ヒドウ×アザミ
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「この苺のムース、すっげぇ美味ぇな!ふわトロッと溶ける上品な甘酸っぱさと口内に広がる濃厚な香り、後味がすっきりしてるから、何個でも食べられそうだぜ!」
部下でもある15歳年下の恋人から土産として受け取った冷たいスイーツを、ご機嫌なアザミが満喫している。
その恋人、ヒドウが見事に単独任務を完遂させ、無事に帰宅したという喜びも、スイーツをいっそう美味しくさせているのだろう。
まもなく正午を迎える広いリビング・ダイニングには、穏やかで温かな空気が光と共に満ちていた。
「喜んでいただけて良かったです。帰宅途中に行きつけの直売所に立ち寄ったら、常連のお客さんたちに『ちょうど大人気の新作デザートが入荷したところだよ、すぐ売り切れちゃうよ』と口々にオススメされたもので」
「ははっ!常連客たぁ、なかなか良い情報源を持ってるじゃねぇか。ほら、ヒドウも食えよ」
と、アザミが銀のスプーンにすくった愛らしいピンクのムースを差し出す。
「いえ、自分は結構です。貴方へのお土産なので」
そうヒドウが遠慮すると、アザミは不満げに唇を尖らせ、チラと上目遣いで見つめた。
「ちぇっ、すげぇ美味いから、オメェにも食べさせたかったのになぁ」
愛で殴ってくる恋人を押し倒したい衝動をクールな美貌の下で堪えつつ、形の良い唇が銀のスプーンをそっと咥える。
「……ありがとうございます。確かに、とても甘くて優しい口どけですね」
と、チロリと舌で口端を舐めてみせると、アザミの耳元へ唇を寄せた。
「ですが自分には、少々物足りません。もっと甘く、とろけるものを知ってしまいましたから」
しなやかなヒドウの若い体に触れ合っている、ボリュームのある熟れた体がビクリと反応したのが伝わる。
「へぇ?そりゃ一体なんだい?俺にも教えてくれよ」
と、ニタリと笑って挑発したアザミの口をヒドウが「了解」と唇で塞ぐ。
ふわりと甘い苺の香りがした。
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堂々の1位は、25歳戦闘員×40歳班長の主人公カップリングでした!
「王道」という言葉とは無縁の人生だった自分にとって、初めて自作品中で「王道」という言葉に出会った気分です(なんだか分かりづらくて、すみません/笑)
ヒドウ×アザミは「ガチムチ髭おっさん受け、男前受け、美形青年×頼もしいおっさん、部下×上官」など自分が読みたいけど、なかなか見当たらなかった要素を全部つっこんだ茨道カップリングなので、一緒に応援していただけて本当に嬉しいです!ありがとうございます!
これからも見守ってやっていただけると幸いです!(´▽`*)
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