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乗馬のお稽古から戻られたばかりのため、乗馬服をお召しになっている。濃紺のジャケットに形の良い脚を強調するピタリとした白いパンツ、それにロングブーツを履いている。冷厳なお嬢様にとてもよくお似合いの出で立ちで、私は内心興奮した。
黒い皮手袋がはめられたその手には、短鞭がある。それで私の堕落した身体と腐った性根をぶっ叩くのである。
つまり、被虐趣味の私にとっては最高のご褒美タイムだ。
同僚達はお嬢様の叱責や仕置きを、理不尽な暴力と罵倒による虐待だと勘違いしているがとんでもないことである。お嬢様はただ、堕落した者に罰を与えて教育してくれる、良き主人だ。ただし、頭に血が上るとやりすぎてしまうこともままあるが。
お嬢様は冷たい微笑を浮かべて私を見下ろし、鞭の先を顎の下に添えると無理矢理上を向かせて訊ねた。
「どうして脱ぎたてのパンツを押し付けられたのか分かる?」
「……分かりません」
正直に答えればお嬢様は鼻で笑った。
「分からない? ――そのパンツでお前は何をしたのか、言ってごらんなさい」
「……っ、匂いを、嗅ぎました」
お嬢様が鞭で私の頬を叩いた。乾いた良い音がすると同時に、鋭い痛みが駆け抜ける。私は下腹部がきゅっと引き締まるのを感じた。
「脱ぎたての下着の匂いを嗅いだだけ? 他に何をしたのか、言いなさい」
「……扱きました」
「何を?」
「……ペニスを」
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