レッスン7

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レッスン7

 そのことを研究所で仲の良かったTに伝えると、 「うち来いよ」  東北沢で一番汚いTのボロアパートに向かった。  これまでの経緯を話すと、 「とにもかくにもお前はふられたんだよ」 ととどめを刺してくれた。 「おまえには演劇という大いなる未来があんじゃん、6つも年上の女にうつつを抜かしている時間はねぇぞ」 「6つ!?3つだよ」 「6つらしいぞ俺たちより、Mさんが言ってたよ、免許証見たって、いや違った9つだ、そうだMさんは俺らより3つ上だから、そのMさんが俺より6つ上って言ってたんだから3+6は9つだ」  ワンツーパンチでボコボコだった。 「どっちだって何だっていいよ、ダボッ!」 「何語で俺を罵ってくれた!?」 「生粋の日本語の播州弁じゃダボッ!」 「ダボッ!良いなぁ、良い響きだな・・・ダァボッ!」  その夜は飲んだくれて、俺はもう埒もなかった。アラレもなく無様に酔い潰れた。  ダボのTがいてくれたおかげで俺は助かった。
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