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「……オレオ、今度来た時はさ、もっと長くいてくれるといいね」
あの子はきっと、透也さんと一緒にもう一度走りたかったんだろう。
きらきら光る川と、河原の遊歩道が浮かぶ。俺は小さな目標を立てた。毎日少しずつ体を鍛えよう。来年のハロウィンにオレオが来てくれたら、負けないぐらい早く走れるように。
「透也さん、また俺と一緒に走ろう。あんまり早くないけどさ」
「ん……。あ、りがと」
透也さんの口元が少しだけ緩む。
「大事にされた子たちはさ、大好きな人の側に、時々帰ってきてくれるんだよ」
頷きながらぎゅっと抱きついてくる恋人を、俺はそっと抱きしめた。
──・──・──・――・――・――・──
大切な存在や大事な子が、そっと帰って来る。
そんなことを思いながらのハロウィン🎃👻の夜の話でした。
短めですみません。もう一つお話続きます🌸
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