番外編 日々の欠片(かけら) ※

6/7
前へ
/52ページ
次へ
「可愛い。感じてるとこ、もっと見せて」 「んッ」  透也さんは片方の乳首を弄りながら、もう片方を口に含む。右手で俺のジーンズのファスナーを外して、硬くなった雄を下着の上から優しく撫でた。緩やかな刺激よりも、もっと、という思いが強くなる。透也さんの大きな手で触れて、擦ってほしい。 「……あ、やだ。透也さん、直接、触って」 「琉貴。もう……」  体を起こした透也さんの頬が赤い。二人とも服を脱ぐと、透也さんが手を伸ばして俺の体を抱きしめた。逞しくて滑らかな体の中で、ドクンドクンと熱く脈打っているものがある。   「……透也さんの、おっきくて熱い」 「ん。ベッドまで我慢できない」    唇を重ねながら、ソファーに横たわる。透也さんが二人の雄茎を一緒に扱くと、互いに先走りが零れた。滑りがよくなって、どんどん手の動きが激しくなる。 「あっ! あ! 出るッ」  二人分の白濁が、見る間に透也さんの手を汚す。俺の頬や鼻にキスをしながら、透也さんはそれを俺の尻の間に塗り付けた。 「琉貴のここ、ひくひくしてる。欲しい?」  入り口を撫でられ、ぴくぴくと体が跳ねた。堪らず頷くと、かぷっと甘噛みをするように唇が()まれる。舌と舌を深く絡めるキスをしながら、透也さんの指が後孔につぷりと入ってきた。  気持ちのいいところをすぐに探り当てられて、透也さんの首に縋りついた。くちゅくちゅと音が聞こえて、ナカが透也さんの指を何本も飲み込んでいく。 「と、とおやさん……好き」 「好きだよ、琉貴。すぐにこんなに可愛くなっちゃうとこ、大好き」  透也さんが指を抜き、俺の足を大きく開く。再び硬く張りつめた剛直を、指の代わりにゆっくりと挿入(いれ)ていく。 「あっ! ああああ!」 「……ッ! ……琉貴のナカ、うねってる」  肉襞をみちみちと押し開き、奥まで透也さんが入ってくる。嬉しくて、気持ちよくて、目の奥がじわっと熱くなる。頬を撫でる透也さんの手を取って、指先に口づけた。 「好き……」  透也さんが自分のナカでぐっと大きくなっていく。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1334人が本棚に入れています
本棚に追加