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ドリブルでゴールまでいって、レイアップシュート!
よしっ、いい感じ。
「楓ちゃんかっこいー!」
「いやいや、こんくらい普通だから」
ドリブルしながら、スリーポイントの位置に行ってまたシュートを決めた。スリーポイントは難しい。成功率全然上がらない……。
「凄い綺麗に決まったねぇ……」
優衣は拍手してくれた。
「いやいや、たまたま入ったんだよ」
ボールを取りに行くと違う場所から拍手が聞こえた。
「へー上手いな」
男の子の低くてよく通る声だ。あたしは動きを止めて、声がする入り口に視線を移した。
目があったら真っ赤になると確信できたから無視してボールをドリブルし始める。彼は、あたしの前でディフェンフの体制をとってきた。さっと彼のディフェンスから躱してシュートを決めた。
手加減してるのがわかってちょっとムカつく……。
。
ゴールして落ちていくボールを拾い上げて彼に視線を向けた。
きりっとした二重で端正な顔立ちはぜっったいモテるってわかる。しかもこの人身長もたぶん180以上平気であるし、あたしが見上げるくらいには大きい。
顔面偏差値高すぎるでしょ!
いや、だめだ、ここまでドキドキするとは自分でも思わなかった。
「名前は?」
かかんで顔を覗き込まれる。
いやいや顔近い、覗き込んでくるな!
無自覚イケメンか!
そっぽ向きながらじゃないと答えられないけど、名前は答えた。
「…神山楓」
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