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奥出くんは周りを睨みながらそういうと、周りから女子はいなくなっていった。すごい威圧感。
「あ、ありがと……」
いちいち言い返すのめんどいだけで全然気にしてないのに、ちょっと申し訳ない。
奥出くんの顔をちゃんとまっすぐ見つめると、威圧する顔とはうってかわって明るく笑いかけてきた
「やっと目があったな!」
「あっ…ごめん」
奥出くんのプレーは、あの人に似てる。とても鮮やかで皆を魅了するような、そんなかっこいいプレイヤー。
いまのあたしはイケメンに狼狽えて後ずさってるんだけど………。
「別に、神山さんのことは威圧してないんだけど。怖がられるとちょっと傷つく……。っていうか、神山さんの事知ってるよ?気になってたんだ。女子ですっげー上手いヤツいるんだなぁって」
奥出くんが顔を赤らめながらそう言ってきた。あたしは口角をあげる。
なんだ、普通の男の子じゃん。そう思ったら安心した。そして、バスケットプレーヤーとして見られていたことがとても嬉しくなった
ちょっと『馴々しく』なっていいかな?
中学校にいた男子たちとなんら変わらない。この人ともっと仲良くなりたい。純粋にそう思った。
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