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蓮実くんはたぶん、わたしが心のどこかで3人と距離をとっていることに気づいている。だから、放っておけなくて、こうやって気にかけてくれてる。
私はまた日誌を書き始める。書き終わって、目の前にいる蓮実くんを見てみると、推理小説を読んでいた。
私の好きなアガサ・クリスティ。推理小説好きだったっけ?
『…蓮実くんて、美紗ちゃんが好きなの?』
唐突に出た言葉に自分が一番驚く。
あれ…!?なんで今そんなこと聞いた?
『え?なんで?』
蓮実くんも思わず動揺して、本を落としていた。拾い上げていたホコリを払っている。
わたしも自分から発せられた言葉に驚いてる。
でも、見てたらわかるよ。
視線があったので首をかしげてながらくすっと笑みがこぼれた。
『好きなんでしょう?知ってるよ』
だってずっと見てきたもん。
『…もしそうだとしたら、わかはどうするんだよ?』
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