28人が本棚に入れています
本棚に追加
私は胸の痛みをぐっと抑えて話をする。
「えっと………初めまして」
世界がモノクロに見えてきた。
あ、もしかしてこの人、私の中学校時代のことも知ってるのかな、それならもう二重で失恋決定じゃん…。
わたしは会釈して笑顔をつくる。
「玲奈の彼氏になりました。よろしくお願いします」
「…姉の瑠奈です。よろしくお願いします」
なぜか握手を求められて拒否もできないので手を出した。
「なんか二人共堅苦しいなぁ」
「初対面なんだから当たり前だよ」
嘘だけど。
「そっか、でね、今から3人でご飯食べ行こ!」
玲奈はそういって、なぜか私は二人の後ろをついていくことになった。
二人は恋人繋ぎで見るからにラブラブな様子だった。まじまじ見たら涙でそうで私は必死にうつむく。
あーあ、断って練習してればよかったな。
この人絶対あのときの男の子だよね、だって見間違うわけないもんね。
レストランについて、二人が隣同士に座って私が向かいに座った。なんか食欲なくて、さっぱりしたものを頼む。
私がさきにドリンクバーでお茶をもってくると、二人がしれっとキスしてるのが見えて、やるせない気持ちになりながらも、戻っていった
最初のコメントを投稿しよう!