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私とサンチェスさんの声が重なった。デジャヴ、あ、だめかも、これ思い出しちゃって涙出てくるかも。
「二人とも声重なったね」
玲奈が笑顔でそういった。
「あ…、そうだね……」
店員さんがきて、サンチェスさんがスプーンを頼み、私はサラダを食べてたらもうお腹が減ってるの満腹なのかはわからない状態になってたけど、パスタを頬張る。
「……えっと………、二人の馴れ初めは?」
私が気を使ってそう言うと、玲奈が答える。
「春休みに連絡が来たの。透は私達がいた中学校の隣の中学校で前から私のこと気になってたんだって、だから連絡くれて、それで最近私がOKだしたの」
「へー、あ、そうなんだね」
私は精一杯の答えを言うけど、二人のことは見ていられない。パスタは食べられる状態じゃないくらいには精神的にやられてて、慌てて立ち上がった。
「あ…あのね……、本当に申し訳ないんだけど教室に忘れ物しちゃって、明日テストで使うやつだから……、ちょっとほんとごめん!」
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