第一話:雨の日の横顔

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 チュ  クチュッ  手首を掴まれて、身体を壁に押し付けられる。いつの間にかリードされて、大人のキスをされるがままになっていた。  なんだ、ゲイだったのかと思った事をよく覚えている。何故か、少しがっかりした事も。  けれど、そんな些細ささいな事などすぐに吹っ飛んで消えてしまうくらいには、初めてのキスは気持ちが良かった。下半身が痛くなってくる。  我慢出来なくて、硬くなった自分のアレをズボン越しに触ってたら、その手を()でるようにして(すく)われた。先生は慣れた感じで俺の指を1本1本、小指から丁寧に舐めていった。  ジュッ  ジュプッ  先生はこんな顔して、いつもフェラしてるんだって思った。じっと、相手の目を見ながら。それって、すっげえエロい。指と指の間をチロチロと舌が這う度に、身体がビクッと反応して止められなかった。 「ああ……」  (ひざ)がガクガクする。気持ち良すぎて体に力が入らない。 「先生、俺にもやらせて」  教師のくせしやがって、愛情の欠片もないような悪い顔になってるのが良かった。最初からフェラさせようとして、俺の指を舐めたって言うのが分かったのも、最低の男っぽくて堪らなかった。先生はズボンのチャックを下ろすと、硬くて大きくなったアレを取り出して笑った。  ジュッ  ジュルル 「……うっ」  息遣いが荒くなって、切なげに眉をしかめる顔を上目遣いに見ているだけで、ボクサーが濡れてきてるのを感じた。興奮した先生は髪を(つか)むと、そのまま俺の口をまるで場末(ばすえ)の売春婦みたいに扱った。  息ができない。喉の奥を突かれて何度もえづく。けれど乱暴にされればされるほど、満たされた。言葉では形容しがたい、快感。  俺もズボンの中に手を突っ込んで、ひたすら自分のモノをしごきまくった。 「口、開けて」  言われるまま、口を開けて舌を出す。 「出すぞ、受け止めろよ」  白い液体が顔に飛び散った瞬間、俺も射精した。  すぐにフェラだけじゃ我慢しきれなくなって、下をせがんだ。先生はその時も人でなしみたいな表情を浮かべて、俺の身体をオナホにみたいに愛してくれた。  SEXとはたまらない快楽なのだと知った。  ホテルでもしたけれど、そこまで良くなかった。人目が気になる学校でするのが、一番興奮した。
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