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あれが恋とか愛だったのかって聞かれると、今でも分からなくなる。
そのうち先生は、俺を恋人みたいに扱い始めた。コンドームをつけたり、ローションを使おうとした。そういう心遣いみたいなものは要らない。優しく触られると吐き気がする。鳥肌が立って、気持ちが悪いと思ってしまう。
俺は、場末の売春婦でいたかった。
もっと痛めつけて欲しかった。そっちの方が気持ちいいから。だから手錠で縛ってもらったり、首を締めてくれってお願いするようになった。殴ってくれって言ったこともある。
先生は、嫌がっていたけれど。
痛めつけられれば痛めつけられるほど、下半身が反応して仕方なかった。射精が止まらなくなって、目の前でチカチカと電流が流れている瞬間が一番好き。
その日も用具室で散々やって、中のモノを掻き出して着替えを済ませ、外に出ようとしていた。
その時だった。
トイレの水でもぶっかけられたのか、酷い匂いをさせた蓮波が入って来たのは。
蓮波は、もはや中学で知らない人はいない、有名ないじめられっ子だった。家庭でも虐待されてるって噂があった。母親の頭がおかしいって言ってるやつもいた。俺は先生にそんな話を聞くほど、蓮波に興味がなかった。
ポタポタと包帯から滴る水が、徐々に朱色に変わっていった。彼女はそれが当たり前のような顔をしていた。俺を見ても、幽霊みたいに突っ立ったまんま。
血の色と匂いが、興奮を誘う。
俺はあんだけヤった後なのに、ガチガチに勃起していた。
多分、笑っていたと思う。
蓮波に近寄って、乱暴に包帯を外した。そこでようやく俺の存在に気づいたみたいで、急に怯えだしたから余計に興奮した。
腕の傷痕を舐めながら、溢れてくる血をすすり、アレをしごいた。彼女はいつの間にか無表情になっていて、俺がケツに指をツッコミ始めても、ただじっと見ているだけだった。
これが蓮波と俺との出会い、そして二人の間に出来た最初の秘密だ。
しかし二回目が訪れる事はなく、間もなく俺と先生の関係は学校関係者に露呈した。家が金で揉み消して、全てをうやむやにした。
その後、先生は学校を辞めさせられた。
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