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episode11
いつの間にか俺も寝てた。
まだ愛唯子は眠っている。肘を立てて頭を支えながら愛唯子の寝顔をみる。
愛唯子の瞼がゆっくりと開く。
「れん?今何時?」
「ん?まだ6時位だよ。まだ寝てても大丈夫だよ。俺はかわいい愛唯子の
寝顔を見てるから」
愛唯子は恥ずかしそうに布団にもぐる。
「愛唯子、顔見せてよ。」
「やだよ。」
俺も布団にもぐって愛唯子をくすぐる。
「ちょっとやめてよ・・廉・・くすぐったいから」
布団の中で二人で暴れて布団が床に落ちる。
2人とも下着姿だ。
「寒いよー廉、布団取って」
「やーだね。俺が温めてやる」
俺は愛唯子を抱きしめる。愛唯子も俺を抱きしめかえす。
愛唯子は何かに気が付いたようだ。
右手を自分と俺の顔の前に持ってきた。
「これ・・・・」
「俺の大切な愛唯子に。」
愛唯子はにこにこしながら指輪を見ている。
喜んでくれているみたいでよかった。
「仕事でもしてもらいたいから石は控えめのにしたんだけど・・・」
「うん。今日からずっとしてるね」
愛唯子の喜び顔をみてたらムラムラしてきた。
愛唯子の唇にキスをすると愛唯子が俺にキスを返してきた。
「廉。ありがとう。大事にするね。朝ご飯に準備するね」
愛唯子はTシャツワンピを上からかぶるとキッチンへ行ってしまった。
俺もスウェットパンツをはいてキッチンへいく。
冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出して飲む。
ペットボトルをダイニングテーブルに置いて、サラダを準備している愛唯子の
腰に後ろから手を回す。
「今日、結婚指輪を一緒に見にいこうな」
「うん」
愛唯子が俺に寄りかかる。
俺は愛唯子の首筋にキスをする。
朝食を食べて、愛唯子は洗濯をし、その間に俺が皿を洗う。
干されているシーツを見ると昨日の愛唯子と愛し合った事を思い出す。
「さてと、そろそろデートに行けるか?」
「うん。いけるよ!」
俺たちは車に乗り込んだ。
婚約指輪と同じショップがいいと愛唯子がいうからそのジュエリーショップ
に向かう。
車を近くのコインパーキングに停車して、ショップまで歩いていく。
俺は愛唯子の右手を左手でつかみ指を絡める。最初は恥ずかしがっていた
愛唯子も今は何も言わず手をつないでくれる。
『いらっしゃいませ。遠矢様、先日はありがとうございました。』
婚約指輪を買う時に担当してくれた店員が声を掛けてくれた。
「こちらこそ。ありがとうございました。彼女も気に言ってくれました」
『それはよかったです。』
「今日は結婚指輪を彼女と一緒に見に来ました。」
俺は愛唯子を紹介する。
『かしこまりました。どのようなものがよろしいですか?』
「愛唯子?どういうのがいい?」
「できればこの指輪と一緒に出来るようなデザインがいいかな」
『かしこまりました。こちらにおかけになってお待ちください。』
そういうと店員はジュエリーが並んでいるショーケースから何点かピック
アップして俺たちが座っているテーブルに持ってきた。
婚約指輪を左手の薬指にはめてその上に持ってきてもらった指の中で
いいなと思ったものを重ねてみる。
「いい感じだと思わない?」
「いいな。」
『この指輪のペアのものはこちらになります。』
俺がはめる指輪のデザインも俺好みのものだった。
「じゃあこれにします。」
『ありがとうございます。ではお支払いとご記入いただく書類がありますので
少々お待ちください。』
「廉・・・」
「支払うのは俺だからな。愛唯子は何か見て来いよ」
愛唯子はジュエリーのショーケースをみにいった。
俺は支払いの手続きとメッセージの刻印を依頼した。
Always with you 12.24 R to M (いつもあなたと一緒に12.24廉to愛唯子)
Always with you 12.24 M to R(いつもあなたと一緒に12.24愛唯子to廉)
『出来上がりましたらご連絡をさせていただきます』
「よろしくお願いします」
手続きをすませ愛唯子の所に向かおうと思ったら愛唯子が俺に気が付いて
俺の所にやってきた。
「廉、ありがとう。」
「指輪を買うのは俺の役目だからな。初めて女に指輪買ったのが
愛唯子で。女に指輪を買うのが最初も最後も愛唯子だよ。」
愛唯子は隣で頬を赤らめながら俺の手を握った。
「私の初めて指輪をもらったのが廉。男の人から指輪をもらうのが
最初も最後も廉だよ」
それを聞いて俺も嬉しくなって、愛唯子の指に俺の指を絡めて握った。
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