episode6

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episode6

翼が言っていた『新藤を守れないならかまうな』が気になっている。 メイに何かあったのだろうか・・・。 クリスマスが来週にせまっているがメイからはまだ返事が来ない。 そろそろメイに催促しないとなと思っていた。 翼からメッセージがきた。【4Fの休憩所にすぐに来い】 何のことか分からず4Fに降りる。降りた所に翼がいて俺を手招きする。 「翼・・」 声を上げる俺の口をふさぎ、遠くを指さす。 そこには女の集団がいた。こちらに背中を向けて1人で立っている女はメイ? 『新藤さんさー遠矢さんに思われていい気になってるんじゃないの?』 『クリスマスの飲み会も新藤さんに片思い中だからって断られたのよ』 『遠矢さんをもてあそんでいい気になってんじゃないの』 「いいきになってなんかない。私にだっていろいろあるの」 『他に男がいるなら早く遠矢さんを解放してあげなよ』 『男に振らたら遠矢さんとこに戻ってるんでしょ?サイテーな女じゃん』 『あんたなんか遠矢さんふさわしくない』 『私たちに遠矢さんを返して!」 「遠矢はあんたたちなんか好きにならない!」 『はあ?自分が思われてるからって』 これはなんなんだ。血の気が引いていく。 「だからいっただろ。新藤ずっとこんなだぞ。お前は片思いしてますで 女を遠ざけたつもりだったかもしれないけど、それが新藤に向いてるんだ」 メイは俺のせいで・・・なんで何もいわないんだよ。 メイが言い返したせいで女たちのがヒートアップしてしまっている。 メイを助けにメイの前に立つと、俺の頬にビンタが当たった。 『え?遠矢さん・・・なんで・・・』 女たちが俺を見て顔を青ざめる。 「なんで彼女にこんなことをしているの?俺が勝手に片想いしている だけなのにふざけるなよ」 『そんな・・・私たちは遠矢さんのために・・・』 「俺がいつ頼んだ?誰に?この件は上に報告する。もう俺たちにかまうな」 女たちはバタバタと散らばっていった。 「メイ大丈夫?ごめん俺のせいで・・・」 メイは目に涙を浮かべて俺の頬に手を当てる。 「ごめん。遠矢・・・痛かったよね?」 「こんな時に俺の心配してる場合じゃないだろーが」 「おーいお前ら、人にみられんぞー。俺は帰るからなー」 翼に言われ、ここがオフィスだということを思い出す。 「つばさーありがとな!今度、飲みにいこうな!」 「お前のおごりな!」 翼は手を振って帰っていった。 「メイ仕事終わってんの?帰れる?」 「うん。」 「俺は・・・すぐには無理かもだから俺の家で待っててくれないか?」 ポケットから部屋のカギを出し、メイに渡す。 「でも・・・」 「今日は俺の我儘を聞いて欲しい」 こんな時に仕事が残ってることがもどかしい。 「分かった。でも、仕事はちゃんとしてきて。待ってるから」 メイが待っててくれると言ってくれた。 すぐに自分のオフィスに戻る。 『遠矢さんどこ行ってたんですか?』 「ちょっと休憩」 『顔腫れてますよ?休憩中に女ですか?』 「うるさい。ぶつけただけだ」 後輩にからかわれるのもうざい。無心でキーボードをたたきまくった。 結局2時間かっかった。 「お先です」 メイ帰っちゃったかな・・・こんな時に車で来てないし。 電車を待つのも・・・タクシー・・・よし走る! とにかくメイに会いたい気持ちだけで街を走った。 マンションに着いた。 急いで番号を入れてエントランスからエレベーターに乗り込む。 エレベーターの中でも足踏みしてしまう。 扉が開いて部屋までダッシュ。カードーで玄関を開ける。 メイの靴があってほっとした。 パタパタという音の後にメイが玄関に来る。 「遠矢、お疲れ。おかえりなさい。」 メイの顔を見て一気に熱い気持ちが沸き上がってしまい。 メイを思いっきり抱きしめてしまった。 「メイ・・ごめん・・・俺・・・」 メイは俺の背中をポンポンとたたいた。 俺の胸を押して俺から離れる。俺の頬を気にする。 「痛かったよね・・・」 「全然。」 「遠矢、走って帰ってきたの?」 「ん?」 「汗すごいよ。ごはん作ったからお風呂入ってきたら?」 「ごめん。汗臭いよな・・・すぐ戻ってくるからもう少し待てる?」 「待ってる」 無意識で抱きしめてしまった。汗だくじゃん俺・・・余裕ねえな。 もう3時間位待たせてしまっている。 「待っててなんていってこんなに待たせてごめんな。」 「だから大丈夫だよ。ご飯、食べて」 テーブルにはオムライスとサラダとスープが2人分用意されていた。 メイが食事を待っててくれていたことに胸が熱くなった。 「「いただきます」」 メイとのこの時間を幸せだ。 彼氏にはなれないかもしれない・・・なら近くにいられる友達でもいい のかもしれない・・・。 もう1度、メイに気持ちを伝えてダメならあきらめよう・・・俺のせいで メイを傷つけるのは辛すぎる。 「「ごちそうさまでした」」 「片づけは俺がやるから。コーヒー淹れるから。ソファーに座ってて」 皿をキッチンにおいて、コーヒーを2人分入れてソファーの前にある ローテーブルにおいてラグに座る。 「ありがとう」 コーヒーを一口飲んで心を落ち着かせる。 「メイ・・・俺が余計な事を言ったせいでこんなことになってごめん。 嫌な思いいっぱいしただろ?翼に言われるまで気が付かなかった。 俺がメイを好きっていったから・・・メイは俺の事を気遣って断れないんじゃ ないのか?友達だからって・・・」 話をしながら自分の気持ちを振られるモードに切り替えようとするが 出来ないでいる。 「これで最後にする。俺はメイがずっと好きだった。もし彼氏にはなれなくても友達としてメイに辛いことがあったらグチでもなんでも聞いてやれるように 努力する。」 「・・・もう・・・すきじゃない?」 「え?」 「遠矢・・・好きだった・・・って・・・」 「メイ?」 「私・・・遠矢にふさわしくない・・・かわいくないし・・・ つまんないし・・・・変な人とばっかり付き合って・・・遠矢に迷惑かけて ばっかり・・・遠矢に好きっていってもらう資格なんかない・・・」 メイが泣きながら言う。 俺はメイが何を言っているのか分からなくなっている。 「クリスマスも・・・誘ってもらって・・・ほんとは嬉しかったの・・・ でも・・・やっぱり・・遠矢の隣にいる自信がなくて・・・返事が出来なかった・・・」 「メイ、ごめん。俺ちょっと分からなくなってる・・・メイは俺とクリスマス 一緒に過ごしてもいいと思ってくれてたの?俺の事・・・少しは気になってくれてたの?」 メイがうなずく。それって・・・期待していいのか俺は・・・。 「俺を見て。俺は愛唯子が大好きだ。」 メイは俺の首に手を回して俺を抱きしめた。俺は固まる。 「私も・・遠矢が・・大好き・・待たせてごめんね」 耳元でささやかれ体がぞくりとする。 愛唯子を強く抱きしめる。 「ほんとに?マジ嬉しい!愛唯子」 愛唯子を抱きしめたまま立ち上がる。 「愛唯子・・・キスしていい?」 「そんなの聞かないで・・・」 照れてる愛唯子がかわいすぎる。何度も何度もフレンチキスをする。 どんどん俺のボルテージが上がっていく。 キスが濃厚になっていってしまう。 「ちょ・・と・・遠矢・・」 俺を見る愛唯子があまりにもとろけすぎていて理性の糸が切れた。 「愛唯子、抱いてもいい?・・・てか抱く」 そのまま愛唯子を抱きあげてベットルームに連れていく。 俺はSEX覚えたてのやつのように愛唯子を抱き続けてしまった。 愛唯子は途中で気を失ってしまいそのまま眠りについた。 愛唯子の隣で寝ころび、今後はちゃんと愛唯子を俺が守らないといけない。 クリスマスは準備万端だ。 よかった愛唯子が俺の事を好きになってくれて・・・。 これからも俺の愛を愛唯子に注ぐ!誰にも愛唯子は渡さない。
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