EPISODE1「から傘の目覚め」

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「さーて、今日から君たちL組の担任になる、朱月雀(あかつきすずめ)だ!よろしく!今日は授業内容の説明をしたら終わりだから、その後は各自下校するように!」 ふぅ、僕は授業内容の確認をしようと目を通してみることにした。 (...?この項目だけ...空白...?) 「あ、紬くん、この後進路指導室まで来るように」 「え...?」 (急になんで...?) 「おいおい、いきなり先生に呼ばれるとか、何もしてないのになぁ...?」 「う、うん、とりあえず行ってくるよ...」 「またなー!」 「またね」 (えっと...進路指導室...ここだ...) こんこんこん...「どうぞ」 「あ、先生、来ました...」 「お、来てくれたんだね」 「はい」 「あぁ、そんなに固くならないで、怒る訳でもないんだから」 「え..?」 「君を呼んだのはね、質問したくて」 「質問...?」 「そう」 「えっと、どんな、ですか」 「君の前世は?」 「え?えっと、わかりません...」 「んんん、そうだよねぇ、じゃあ、もう一個」 「は、はい」 「最近見た夢は?」 「夢...?あ...」 「覚えあるの?」 「はい、あります」 「どんな夢を見たの?」 「村の人達に出て行けと、言われ、子どもたちには、知らないと言われ、石を投げられ、傷つけられた、から傘お化けの夢を...見ました...」 「そのから傘お化けは何か言ってた?」 「もしも、生まれ変われるなら人間に...って聞こえました」 「なるほど」 「あの」 「どうした?」 「なんで、そんなことを聞くのですか...?」 「あー、気にしなくていい...いつかわかる事だから」 「え...?」 「妖怪の生まれ変わりなんて言っても信じないだろ?」 「え...?そ、そんなのあるわけないじゃないですか、妖怪なんて、いるはずないのに」 「そうだよなぁ...」 「あの、先生...僕そろそろ寮に戻ります」 「あぁ、ごめんな、こんなことに付き合わせちゃって」 「いえ、大丈夫ですよ...」 「じゃ、また明日な」 「は、はい」
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