霊媒師 夕霧弥生 第四章 運命

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ライは悪霊に追い掛けさせ、雲の中で戦う事にした 家の中で戦うと、母子の住む家を 壊し兼ねない それに警察が出て来ると、母子に迷惑をかける事を避けたかったのだ 戦いが始まった、かなり大きく不気味な姿だ 人型のデコボコ岩の様だ どす黒い体に、大きな赤い目をカーツと見開いた 青い龍ドラゴンとシルバーの戦闘服 マントはブルー、髪の毛は青い ライは剣を抜き悪霊に振りかざした 剣は電流がバチバチ弾いている いきなり稲妻が鋭く、何本も飛び出した 「青龍剣乱舞!」 「グァ〜お、おのれ!よくも〜」 悪霊は何本もの斧を回転させライを目掛け投げた ゴン太はヒラリとかわし、悪霊に向って行く 「必殺赤雷神!」 稲妻が空を光らせたかと思うと 剣から大きな赤い稲妻が、勢い強く悪霊を貫いた 「グゥワアアア」 「稲妻の精霊よ、悪霊を封印の剣と共に抹殺せよ 雷神極雷浄剣!」 「おのれぇグゥワアアアア〜」 悪霊は消え、黒い霧の様になった ゴン太がその黒い霧を浄化し、白く丸い小さな玉を ゴクリと飲み込んだ 「俺のパワーアップ完了! やったなライ、後は母子の記憶を消して完了や」 「弱っちい奴で楽勝だぜ」 眠らせた母子の記憶を消して、何事も無かった 様に布団に寝かせた 子供はまだ、6歳位で女の子だ ライはその子の顔をジッと見て、そっと頬を撫でた 「ライお前.....」 「これでもう、怖い思いせずに自由だぜ 母子共に幸せになりなよ、近い内にいい父親が 出来るぜ.....おやすみ」 「.....ミッション コンプリートやな」 「ああ、さあ帰るか、行け〜ゴン太GO HOME〜」 「ラジャ〜」 「下手な英語じゃね?」 「ライには勝ってるでぇ知らんけど」 「うっせぇわ、眠てえ〜」 「俺もや、帰ったら風呂入って寝よな」 空が少しずつ、明るくなりかけていた
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