初夏の候

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初夏の候

頬に浮く 下祟る汗と 蒼き空 大空に はためく鯉は 今何処。 稲光 冷たい雨の 空の下。 夕立の 雲の切れ間に 流れ星。 赤く咲く ハイビスカスの フライング。 未だ若い オリーブの枝 花盛り。 赤い花 初夏の日差しに 誇らしく。 夏花の 蕾つけたり 初夏の午後。 強き風 青空高く 突き抜けん。 梅雨の入り 時雨れる頃か 五月闇。 昼間には ぎらつく程の 日も照るが。 熱き風 五月の空を 駆け上がり。 櫻葉の 陰についたる アゲハかな。 道端の 萌える草花 名も知らず。 若草に 戯れたるは 白き蝶。 緑なす 愛する大地 永久に期す。 街角に 若葉の香り 満ち溢れ。 遠く見ゆ 富士のお山は 夏景色。 夏花の 蕾が出揃う 初夏の午後。
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