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「おいエルジュ、なっ、なんだよ、そっ、その牙は」
「うっ、うるさいわね。変身しようとしてるに決まってるじゃないの」
「変身?」
「そうよ、パパみたいに完全な竜には慣れないけど、中間の竜鬼人には慣れると思う……多分……ボソッ」
いや、ボソッって不完全な上に変身って……スーパー◯イヤ人じゃ有るまいし、いや姿自体も変われるってことならセルとかフリーザとかその類じゃん。
例え此処が異世界だとしても、あの子が人間の姿じゃなくなるとか驚くは!?
ていうか、俺もそのうち姿を変えれる様になるのか?
それはそれでちょっとおらワクワクすっぞ!?
どうせなら、髪の色が青色になったらいいな~~。
「そっ、それよりも早く行きなさいよ!?」
「いや、相手は特にこちらに攻撃してこないみたいだし、エルジュの変身が完了するまで待機してても問題ないんじゃねーか?」
「守、お前は何を言うとんのや、お前の眼は節穴か? 敵さんは攻撃してこんのは回復中やからや。せっかくエルジュの嬢ちゃんがダメージ与えたっちゅう―のに無駄にする気かいな」
「そうはいうけどよ刻宗、あんな馬鹿デカイのをどう攻めればいいんだよ……」
「そんなのわいの水の型で捌けばええやろ」
「あっ、なるほど」
カチカチカチ、俺は鞘の部分を回転させ波模様を選択。
そして―――――
━━刻宗、水の型
━━華波艶美千!?
ズガガガガガガガガ
「ゴワーーーーーー」
相変わらずスゲー技、何もない空間から波状の刃が現れると、巨体の至るところを縦横無尽に切りつける。ただ俺が剣を横薙ぎに振るっただけなのに、後はオートで自動で攻撃を繰り出す。
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