41. チートな能力が欲しい 

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 うぉお~~やっぱ半端なく怖ぇ~~  赤鬼さん顔がいかつき過ぎでしょ!?  ダン、ダダンダン  ダン、ダダンダン  というと或る映画で見たBGMで流れて来るんですけど。  そう、この赤鬼さん、あの人の顔にとっ~~ても似ている。  やばいやばい、さっきから膝がカクカク言ってる。 「ちょっと、なにあんた震えんのよ」 「しょっ、しょうがないだろう。現実はこうなんだ」 「はっ? 現実?」  異世界のエルジュには分かんないよな漫画や小説だなんて。  アイツらが行けないんだ、強い相手が出る度に『わくわくすっぞ』とかぬかしやがるから。  空想の世界の話と違って現実に向き合えば分かる。  ちびるってマジで(泣)  俺は英雄でも勇者でも無いんだ。  単なる厨二病を拗らせた中学二年生だ!?  って、俺中二だから厨二病ではないのか。  あっ、でも来年は中三だから、そうなると厨二病になっちゃうんじゃないのか?  いや、でも現実異世界に来てるんだから、厨二病だとしても厨二病とは呼べないよな。  っていうか、なんで俺はこんなことをやってるんだ。  一体何の因果だよ?  まさか、幼稚園の頃読んでいた桃太郎さんと同じことを、俺がするなんて思わなかった。つーか、恐らく彼が体験したよりも、半端なく怖え赤鬼がドでかい棍棒を振り回してるんだけど。
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