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「って、っと、あっ、あぶねーじゃねーーか赤鬼のおっさん!?」
「くっ、ちょこまグマグマグマグマグマ、よけるマーーーーグマグマグマグマ」
「そりゃー無理な相談でしょ、当たったら御陀仏なんだから。避けるにきまってんじゃん、って、おわっ!? あっ、あぶねーー」
棍棒だけなら余裕で避けれるんだけど、思ったよりも動きがノロいから。でも、あっから噴き出して来るマグマ溜まりが、ランダムに飛散するので、想像以上に気が抜けない。
こっちは何度も切り付けてると言うのに、こちらはアイツから一発貰っただけでアウトだなんて、どう考えても不公平っしょ。
「くっ、コゾ――ちょこマグマグマグマグ、ちょこマグマグマグマグ」
いや、語尾がややこしっすから。
ちょこまかとぐらい、普通に言ってよ!?
何気に語尾を上手く使ってる感があって、少しイラッとする。
それよりどうしたものか、もう何百と斬撃を食らわしているのに一行に奴の勢いは留まらない。
!?
「マジか!?」
戦闘に集中しすぎて気付かなかった。
何か少しおかしいとは思ったけど、さっきの刻宗のフォルムじゃない。
まさか、あの形状は一定時間しか使えないとか……そんな縛り?
そういえば、いつもウルサイ筈のアイツがやけに静かだ。
と言うか、気のせいじゃなければだけど、刻宗のコレって汗か?
声が聴こえるわけじゃないけど、なんか呼吸が乱れている様に見えるのは気のせいだろうか?
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