さよならは 言わないで

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 ずっと何か言いたげだったばあちゃんが口を開きかけたが、結局は何も言わずに口を閉じた。  そんなばあちゃんに、美春はビシッと指を突き立てる。 「あ、わかってると思いますが、美春の邪魔をするならおばあちゃんでも許しませんよ。ちゃぁんとわかってますから。黙って見ていてもらえませんか? かわいい孫を信頼してくださいな」  俺には何が言いたいのかさっぱりわからなかったが、ばあちゃんには十分伝わっているようだ。  ばあちゃんは何かを確認するかのように美春を見つめていた。  長くはないが短くもない沈黙の時間が続いた。 「信じていいんじゃな?」  ばあちゃんは美春から目をそらさずに言った。  あまり見た事がないほど真剣な顔をしている。
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