67人が本棚に入れています
本棚に追加
ずっと何か言いたげだったばあちゃんが口を開きかけたが、結局は何も言わずに口を閉じた。
そんなばあちゃんに、美春はビシッと指を突き立てる。
「あ、わかってると思いますが、美春の邪魔をするならおばあちゃんでも許しませんよ。ちゃぁんとわかってますから。黙って見ていてもらえませんか? かわいい孫を信頼してくださいな」
俺には何が言いたいのかさっぱりわからなかったが、ばあちゃんには十分伝わっているようだ。
ばあちゃんは何かを確認するかのように美春を見つめていた。
長くはないが短くもない沈黙の時間が続いた。
「信じていいんじゃな?」
ばあちゃんは美春から目をそらさずに言った。
あまり見た事がないほど真剣な顔をしている。
最初のコメントを投稿しよう!