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俺に彼らが見えていることを知っているのは、同じく見える近くの寺のばあちゃんだけだ。
ばあちゃんの孫娘の美春は、誕生日も近い幼馴染だが何も知らない。
見えない人には何があろうとしゃべってはいけないと、ばあちゃんから強く止められていたので、親にさえ伝えたことはない。
変人扱いされるのも嫌なので今後も誰であろうと話すつもりはないが、飼っている黒猫のミハルにだけには、いつもいろいろ聞いてもらっていた。
小学生の間は友達にすっかり病弱あつかいされていて、昼休みにサッカーに誘われることも、放課後に公園に誘われることもなかった。
母さんが何度も体調を崩す俺を心配して何度も病院に連れて行くので、どこも悪くないのにいろんな検査に振り回される日々が続いた。
母一人子一人の家庭だったので心配するのはわかるが、少し大げさすぎると子供ながらに思ったものだ。
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