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   僕が結菜(ゆいな)と初めて会ったのは、小学3年生の時。  結菜の家族が近所の新築の家に引っ越して、お母さんと一緒に僕の家にあいさつに来た。  つまり、結菜は転校生。 「(そう)太君、洋太君は双子の兄弟なんだね。同学年だから遊んでやってね」  恥ずかしがり屋なのか、結菜はお母さんの後ろでモジモジしている。 「うん。学校が終わった後、遊ぼうね」  奏太が話しかけた。 「ほら、ごあいさつは?」  結菜は一歩前に出る。 「よろしくお願いします」  ぎこちなく頭を下げると、花柄のワンピースと肩まで伸びた髪がサラサラと動いた。  少しぽっちゃりとした、おとなしい女の子というのが第一印象だった。
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