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「紳士協定が発効した!」  失意の日々を送っていたある日、奏太が僕の部屋に駆け込んで叫んだ。 「どういう意味?」 「結菜が男と別れたってことだよ!」 「え!」 「シン・ウイルスのおかげだ。会えなくなって、2人の間に亀裂が入ったらしい」 「そうなんだ」 「俺たちはその点、超近距離だからものすごく有利だ。チャンスなんだよ!」 「確かに!」 「今日、結菜にアポを取るんだ。いつにする? 早い方がいい」 「じゃあ、今週の土曜日、時間は…、午前11時は?」 「成立。お互いがアポを取りつけるんだぞ」 「わかった」  シン・ウイルスのせいで留学がふいになったけど、おかげで結菜と付き合えるチャンスが巡ってきた。  シン・ウイルスが僕の運命を変えた。
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