6人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
「紳士協定が発効した!」
失意の日々を送っていたある日、奏太が僕の部屋に駆け込んで叫んだ。
「どういう意味?」
「結菜が男と別れたってことだよ!」
「え!」
「シン・ウイルスのおかげだ。会えなくなって、2人の間に亀裂が入ったらしい」
「そうなんだ」
「俺たちはその点、超近距離だからものすごく有利だ。チャンスなんだよ!」
「確かに!」
「今日、結菜にアポを取るんだ。いつにする? 早い方がいい」
「じゃあ、今週の土曜日、時間は…、午前11時は?」
「成立。お互いがアポを取りつけるんだぞ」
「わかった」
シン・ウイルスのせいで留学がふいになったけど、おかげで結菜と付き合えるチャンスが巡ってきた。
シン・ウイルスが僕の運命を変えた。
最初のコメントを投稿しよう!