4.

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   そういえば、昔、結菜が言ってくれたことを思い出した。 「洋太はおっとり、だね」  そうか。結菜がせっかく言ってくれたのに、僕はわかってなかった。  おっとり 純粋 天然 癒やし…  僕についてよく言われる表現。    相談相手って、僕にぴったりだ。  ガツガツは似合わない。  さてと、僕たちは今、どういう関係なんだろう。  まずは確認してみよう。    電話に出てくれますように…。なんだかめっきり自信がなくなっている。 「もしもし」 「あ、結菜。今大丈夫?」 「うん、どうしたの?」 「あのさ、僕たちなんだけど、今も友達?」 「もちろんよ。大切な友達だし、幼なじみ」  大切な?ドキッ。 「そっかあ、大切なかあ…、良かった」 「そう?」 「それなら、何かあったら、僕に相談してよ。例えば、そうだなあ…奏太への不満とか愚痴とか…」 「それは大丈夫。奏太、すごく優しくしてくれるから」  楽しいだろうなあ、お似合いだよ。 「そうかあ、そうだよね…、なら、まあ、とにかくそういうことで、なんとなくわかってくれればいいから、とにかく何でもいいから相談してよ。じゃあ」 「ありがとう、じゃあね」  どうにか首の皮一枚(つな)がった気分。これで少し安心した。  僕は結菜の大切な友達に徹しよう。そして、困った時の相談相手になるんだ。
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